最重要課題

お盆前に3000冊ほどの買取に行き、本を車に積んだはいいがその後がいけない。ローズの車からは荷物を降ろしたが、私の車の荷物は降ろすに降ろせずそのままになっている。大量の買取依頼がきたら万事休すだ。
特に倉庫というものを持たずに古本屋をやっているので、我が家のありとあらゆる所に本が置いてある。本が入ったダンボールもうずたかく積まれているし、リビングは本の修羅場になっている。
そんな時にローズの姉さん夫婦がやってくる事になった。近くのホテルに泊まるといってきたが、せっかくなので我が家に泊ってもらいたい。そうすれば心置きなく飲み語らう事ができる。遠いところに住んでいるのでほとんど行き来の無かった親戚だが、2ヶ月ほど前に古本の仕入れのついでに2日泊めてもらったことがある。私は人文系の落ちこぼれ組みで義理の姉の夫は理論物理学の修士号を持っている研究者だ。天と地。水と油ほどの落差がありそうな気がしていた。ところが、一流企業の研究所員のイメージとは違って、少年がそのまま大きくなったような人間で、偉ぶる事が無い。脳や遺伝子の話でずいぶん盛り上がり、2日とも朝方まで話し込んでしまった。
そんな夫婦がやってくるのでやはり我が家に泊ってもらいたい。家には客間があるのだが、完全に本に占拠されている。長男が使っていた部屋も本の山。そこでここ3日間ほど、リビングに散乱している本を無理やり整理してローズと二人で何とかリビングに寝れるように算段した。形はついたが、お陰で車の中の本は行き場を失い、そのままになっている。
近いうちに我が家の最後の砦であるリビングも買取本によって占領されてしまうだろう。敗戦まじかな局面を打開するには「倉庫」を借りる必要があるのは分かっているのだが、それがなかなか見つけれないでいる。本の山に押しつぶされるのが先か、倉庫を見つけるのが先か。我が家では内閣人事よりも年金問題よりも、それが最重要課題になっている。

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